保守の頼み方・選び方
ホームページの保守契約を解約・乗り換える時の注意点:ドメインとデータの名義
毎月の保守費に見合った手入れをしてもらえているか分からない。連絡しても返事が遅い。保守を別の会社に頼みたい。そう考えて解約を検討されるクリニックは少なくありません。ただ、解約の連絡を先にしてしまうと、ホームページの住所やデータを持ち出せずに困ることがあります。この記事では、保守契約を解約・乗り換えるときに、何をどの順番で確かめればよいかをお伝えします。
解約の前に知っておきたい「名義」の話
ホームページの保守を解約・乗り換えるときに一番大切なのは、ドメイン(ホームページの住所)とサーバー(ホームページを置く場所)が誰の名義になっているかです。
引っ越しにたとえると分かりやすくなります。住んでいる部屋をクリニックが自分で借りていれば、管理会社を変えても住み続けられます。ところが、部屋を管理会社の名義で借りていた場合、管理会社との契約を終えると部屋も明け渡すことになりかねません。ホームページも同じで、ドメインやサーバーが保守会社の名義になっていると、解約と同時に住所や置き場所を失うおそれがあります。
ドメインは、患者さんがホームページを探すときの目印であり、クリニックのメールアドレスにも使われていることが多いものです。住所が変わると、印刷物や看板、ほかのサイトに載せているアドレスもすべて直すことになります。だからこそ、解約の連絡より先に名義を確かめることをおすすめします。
開業のときは準備に追われ、ドメインやサーバーの契約を制作会社にまとめてお願いすることがよくあります。それ自体は自然なことで、悪いことではありません。ただ、その結果として「クリニックのホームページなのに、住所の持ち主は制作会社」という状態になっていることがあります。解約や乗り換えは、この状態に気づき、整えるよい機会でもあります。
解約・乗り換え前の確認リスト
次の項目を、今の契約書や請求書、保守会社とのやり取りを見ながら確かめてください。分からない項目は、保守会社に問い合わせて答えをもらっておきます。
| 確認すること | 確かめ方 | 答えによって変わること |
|---|---|---|
| ドメインの名義と期限 | ドメインを管理している会社の情報や、保守会社への問い合わせで確認 | 保守会社の名義なら、クリニックへ移す手続きが必要 |
| サーバーの契約者 | サーバー会社からの請求がどこに届いているかで見当がつく | 保守会社の契約なら、新しいサーバーへの引っ越しが必要 |
| ホームページのデータの受け取り | 契約書の解約条項や、保守会社への問い合わせで確認 | 受け取れないと、引っ越しや作り直しが難しくなる |
| 管理画面のログイン情報 | クリニック側で持っているかを確認 | 持っていないと、解約後に手入れができない |
| メールアドレスの扱い | ドメインを使ったメールを使っているか確認 | 住所の移し方によってはメールが止まることがある |
| 解約の条件 | 契約期間、解約の申し出の期限、違約金の有無 | 申し出の時期によって費用が変わることがある |
| デザインや写真の権利 | 契約書の権利の取り扱いを確認 | そのまま使い続けてよいかが変わる |
ドメインの名義の確かめ方はドメインの名義を確認する方法で、手順をくわしく説明しています。
権利や違約金について
契約書の権利の取り扱いや違約金の条件は、契約ごとに異なります。読み方に迷う場合は、契約書を見ながら専門家にご確認ください。
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乗り換えの手順:止めずに移すための順番
乗り換えで大切なのは、新しい保守会社の準備が整ってから、今の契約を終えるという順番です。先に解約してしまうと、引き継ぎの間にホームページが止まることがあります。
- 名義・データ・ログイン情報を確認する上の確認リストで、今の状態を整理します。分からない項目は今の保守会社に問い合わせます。
- 新しい保守会社を決める作業の範囲や緊急時の対応、名義の扱いを確認して選びます。選び方は「ホームページ保守会社の選び方」の記事で解説しています。
- ホームページの控え(バックアップ)を取る引き継ぎの前に、ホームページ一式の控えを取っておきます。新しい保守会社にお願いすることもできます。
- 必要に応じて名義を移すドメインやサーバーが今の保守会社の名義なら、クリニックの名義に移す手続きをします。今の保守会社の協力が必要になることが多いため、丁寧にお願いします。
- 新しい環境で表示を確かめる引っ越し先で、ホームページ・問い合わせフォーム・メールが正しく動くかを確認します。
- 今の保守会社に解約を伝えるすべてが新しい環境で動くことを確かめてから、契約書の手続きに沿って解約を申し出ます。
今の保守会社とのやり取りは、できるだけメールなど記録が残る形で進めると、後で行き違いが起きにくくなります。お願いするときは「これまでのお礼」と「いつまでに何をしてほしいか」をはっきり伝えると、相手も対応しやすくなります。気まずさから連絡を後回しにすると、名義の手続きが間に合わなくなることもあるため、早めに相談を始めるのがおすすめです。
保守会社の選び方はホームページ保守会社の選び方:クリニックが契約前に確認したい10項目をご覧ください。
乗り換えのときに一緒に見直したいこと
保守会社が変わる時期は、ホームページの手入れ状況を見直すよい機会でもあります。長く同じ状態のままだったホームページでは、土台の部品が古くなっていることがよくあります。
- PHPのバージョン:ホームページを動かす土台の部品。2026年10月に深刻な弱点が見つかり、修正版はPHP 8.5.12 / 8.4.27 / 8.3.36 / 8.2.35です。PHP 8.1以前はサポートが終わっていて公式の修正版が出ません
- WordPressとプラグイン:編集の仕組みと追加部品。使っていないプラグインが残っていないか
- 鍵マーク(SSL証明書):期限が自動で更新される設定になっているか
- 問い合わせ・予約フォーム:患者さんの個人情報が安全に送られているか
- バックアップ:控えがサーバーとは別の場所にもあるか
PHPの弱点については、IPA(情報処理推進機構)が注意喚起を出しています(IPA(情報処理推進機構)の注意喚起(2026年10月21日))。弱点はWordPressではなくPHP本体にあるため、WordPressを新しくしていても、PHPが古ければ対象になり得ます。ただ、多くの場合はPHPを新しい版に上げることで直せるので、作り直しが必要とは限りません。
今の保守会社と連絡が取れずに困っている場合は、ホームページを作った制作会社と連絡が取れない時の対処法もあわせてご覧ください。
解約せずに「足りない部分だけ補う」選び方も
ここまで解約・乗り換えの注意点をお伝えしてきましたが、今の保守会社との関係を続けたまま、足りない部分だけを別の会社に任せるという方法もあります。デザインの変更や大きな改修は今の制作会社に、日々の点検や土台の更新、緊急時の対応は別の会社に、という分け方です。名義の移し替えなどの手間をかけずに、手入れの手薄な部分を補えます。
HPドクターは、クリニック向けのホームページ保守サービスです。月額10,000円〜30,000円(税別)・初期費用0円で、ライト・スタンダード・プレミアムの3プランがあり、最低契約期間は6か月です。担当制で、緊急時は24時間受け付けています。今の制作会社との契約はそのままでもお使いいただけますし、乗り換えの際の名義やデータの整理からご相談いただくこともできます。
「解約したほうがよいのか、補うだけでよいのか分からない」という場合は、まず無料の自動診断で今のホームページの状態を確かめてみてください。専門家による無料セカンドオピニオンでは、今の契約書や名義の状況を一緒に見ながら、クリニックに合った進め方をご提案します。
ホームページにも、セカンドオピニオンを
今の制作会社との契約はそのままで、専門家が無料で詳しく確認し、「誰が何を直せばよいか」を制作会社にそのまま渡せる形でお送りします。
無料でセカンドオピニオンを受けるよくあるご質問
保守契約を解約すると、ホームページは消えますか?
ドメインやサーバーがクリニックの名義であれば、保守契約を解約してもホームページは表示され続けます。保守会社の名義になっている場合は、解約とともに使えなくなることがあるため、解約の前に名義を確かめてください。
ドメインを今の住所のまま新しい会社に移せますか?
多くの場合、移せます。ドメインがクリニックの名義であれば手続きは比較的進めやすく、保守会社の名義であれば、まずクリニックへ名義を移す手続きが必要になります。手続きの方法はドメインを管理している会社によって異なります。
解約したらホームページのデータを渡してもらえますか?
契約によって異なります。契約書の解約に関する条項を確認し、分からなければ保守会社に事前に問い合わせてください。権利の扱いに迷う場合は専門家にご確認ください。
解約と新しい会社との契約は、どちらを先にすればよいですか?
新しい保守会社の準備が整い、新しい環境でホームページやメールが動くことを確かめてから、今の契約を解約する順番がおすすめです。先に解約すると、引き継ぎの間に止まることがあります。
解約せずに保守だけ別の会社に頼むことはできますか?
できます。HPドクターは今の制作会社との契約はそのままでお使いいただけます。どこまでを誰が担当するかは、無料セカンドオピニオンで整理するところからご相談ください。
この記事は、クリニックのホームページの保守を担当する株式会社Canvi「HPドクター」編集部がまとめました。運営会社は、医療法人・医療系企業の営業・採用・教育を支援する「MedLead」も提供しています。


