トラブル対処
「保護されていない通信」の消し方:クリニックのホームページで表示される原因
自院のホームページを開いたら、アドレス欄に「保護されていない通信」と出ていた。患者さんに見られていると思うと、気になりますよね。この表示は、ホームページが壊れているという意味ではなく、通信の暗号化がきちんと働いていないことを知らせるものです。原因はいくつかの種類に分けられ、多くはサーバーの設定やホームページ内の記述を直すことで消せます。この記事では、原因の見分け方と直し方の流れを、専門用語をかみくだいてご説明します。
「保護されていない通信」は何を知らせているのか
ホームページを見る時、パソコンやスマートフォンとホームページの置き場所(サーバー)の間では、文字や画像のデータがやり取りされています。このやり取りを鍵のかかった封筒に入れて送るのが通信の暗号化で、これが働いているとアドレス欄に鍵のマークが付き、アドレスが「https://」で始まります。
反対に、封筒に入れずはがきのように送っている状態だと、ブラウザ(ホームページを見るためのソフト)が「保護されていない通信」と表示して注意を促します。はがきは配達の途中で誰かに読まれるおそれがある、というイメージです。
以前は、問い合わせフォームなど一部のページだけを暗号化するホームページも多くありました。いまは、すべてのページを暗号化するのが一般的な考え方になり、ブラウザもそれに合わせて、暗号化されていないページをはっきり知らせるようになっています。開業から年数がたったホームページで急にこの表示が目につくようになったのは、ホームページが変わったからではなく、見る側の基準が変わったためであることも多いのです。
患者さんが入力するページほど大切
問い合わせフォームや予約、問診のページで暗号化が働いていないと、お名前や連絡先、症状などをはがきで送っているのと同じ状態になります。表示を消すことは、見た目だけでなく患者さんの情報を守ることにつながります。
表示される主な原因は3つ
「保護されていない通信」が出る原因は、大きく次の3つに分けられます。どれに当てはまるかで、直し方が変わります。
| 原因 | どういう状態か | 見分けるヒント |
|---|---|---|
| 暗号化の証明書が入っていない | SSL証明書(通信の暗号化の身分証)がそもそも設定されていない | アドレスを「https://」に書き換えて開くと、警告が出たり開けなかったりする |
| 「http://」のまま表示されている | 証明書はあるのに、暗号化されていない入り口から表示している | 「https://」で開き直すと鍵マークが付く |
| 一部の部品が暗号化されていない | ページ本体は暗号化されているが、画像や外部の部品が古い形式で読み込まれている | トップページは鍵が付くのに、特定のページだけ表示が変わる |
3つ目は「混在」と呼ばれる状態で、昔に作ったページを少しずつ更新してきたホームページでよく起きます。たとえるなら、封筒で送った手紙の中に、一枚だけはがきが混ざっているようなものです。
なお、鍵マークどころか全面の警告画面が出る場合は、証明書の期限切れが疑われます。その場合はSSL証明書の期限切れで起きることと対処をご覧ください。
まずは院内でできる確認
専門の知識がなくても、次の確認で原因のあたりを付けられます。結果をメモしておくと、制作会社や保守会社に相談する時に話が早く進みます。
- アドレスの始まりを見るアドレス欄を押して、アドレスが「http://」と「https://」のどちらで始まっているかを確認します。
- 「https://」で開き直してみる「http://」だった場合は、「s」を足して「https://」にして開いてみます。鍵マークが付けば、証明書は入っていて入り口の設定が足りない状態です。
- いくつかのページで確かめるトップページ、診療案内、アクセス、問い合わせフォームなど、複数のページで表示を見ます。特定のページだけ表示が違えば、そのページに古い形式の部品が混ざっている可能性があります。
- スマートフォンでも確かめるスタッフのスマートフォンなど、別の端末でも同じ表示になるかを見ます。
ご自身での確認が難しい場合は、ホームページのアドレスを入れるだけの無料の自動診断をお使いください。暗号化の状態や証明書の期限などを、まとめて確認できます。
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原因ごとの直し方
実際の作業は、サーバーやホームページの管理画面に入れる人が行います。院で作業内容を理解しておくと、依頼や見積もりの中身を判断しやすくなります。
- 証明書が入っていない場合:証明書を設定する多くのレンタルサーバー(ホームページの置き場所を貸すサービス)では、管理画面から無料の証明書を設定できます。設定後、反映されるまで少し時間がかかることがあります。
- 「http://」のまま表示される場合:自動で切り替える設定をする「http://」で来た人を自動で「https://」の入り口へ案内する設定(転送の設定)を行います。WordPressで作ったホームページでは、管理画面の「設定」にある「WordPressアドレス」「サイトアドレス」を「https://」に揃えることも必要です。
- 一部の部品が混ざっている場合:古い記述を書き換えるページの中で「http://」のまま指定されている画像や外部の部品を、「https://」に書き換えます。古い地図の埋め込みや、昔のバナー画像などが原因になっていることがよくあります。
作業の前にバックアップを
アドレスの設定を書き換える作業は、間違えると管理画面に入れなくなったり、ページの表示が崩れたりすることがあります。作業の前にバックアップ(控え)を取り、慣れた人が行うようにしましょう。
作業後は、もう一度いくつかのページで鍵マークが付いているかを確かめます。特に問い合わせフォームや予約ページは、入力して送信した後の画面まで確認しておくと安心です。フォームの扱いで気をつけたい点は問い合わせ・予約フォームの個人情報、クリニックが気をつけたいことでも解説しています。
表示を消した後も、気にかけておきたいこと
一度表示が消えても、その後の更新で再び出てくることがあります。次のような場面では、更新後に表示を見直す習慣をつけておくと安心です。
- 新しいページやお知らせを追加した時(貼り付けた画像や地図の形式)
- サーバーを移した、契約を変えた時(証明書の設定が引き継がれているか)
- 予約システムや問診システムなど、外部のサービスをつなげた時
- 証明書の期限が近い時(自動で更新されているか)
また、鍵マークが付いていることは、通信が暗号化されているという意味であって、ホームページ全体が安全だという保証ではありません。WordPressやプラグイン、その土台であるPHP(ホームページを動かすプログラムの言語)の更新など、ほかの点検も合わせて行うことが大切です。全体を見渡したい時は、クリニックのホームページ セキュリティチェックリストも参考になります。
どこに頼めばよいか迷った時は
依頼する時は、院内の確認で分かったこと(アドレスの始まり、表示が変わるページ、使った端末)を伝えると、作業の見当がつきやすくなります。見積もりを受け取ったら、「証明書の設定」「自動で切り替える設定」「古い記述の書き換え」のどれが含まれているか、作業後にどのページまで確認してもらえるかを確かめておくと安心です。
「保護されていない通信」を消す作業自体は、慣れた人であれば大がかりなものではないことが多いです。ただ、制作会社と連絡が取りにくい、誰がサーバーを管理しているか分からない、といった事情で手が止まってしまうことがあります。
HPドクターは、クリニックのホームページの保守を担当制でお引き受けしているサービスです。暗号化の設定や証明書の期限の見守り、更新作業などをまとめてお任せいただけます。今の制作会社との契約はそのままで、月額10,000円〜30,000円(税別)、初期費用0円です。
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無料でセカンドオピニオンを受けるよくあるご質問
「保護されていない通信」と出ていても、ホームページを見るだけなら問題ありませんか?
見るだけのページでも、途中で中身を書き換えられるおそれがあるほか、患者さんに不安を与えてしまいます。問い合わせや予約のページがある場合は特に、暗号化を整えておくことをおすすめします。
暗号化の設定には費用がかかりますか?
多くのレンタルサーバーでは無料の証明書が使えます。ただし、ホームページ内の古い記述の書き換えなど、作業の量によっては作業費がかかることがあります。
トップページは鍵マークが付くのに、一部のページだけ表示が変わります。
そのページの中に、暗号化されていない形式で読み込んでいる画像や部品が混ざっている可能性が高いです。どのページで起きているかをメモして、管理している会社に伝えると直しやすくなります。
設定を変えたら、検索の順位は下がりませんか?
「http://」から「https://」への自動の切り替えを正しく設定すれば、検索エンジンにも新しいアドレスが伝わります。転送の設定を省くと影響が出ることがあるため、作業は手順を理解した人に任せるのが安心です。
この記事は、クリニックのホームページの保守を担当する株式会社Canvi「HPドクター」編集部がまとめました。運営会社は、医療法人・医療系企業の営業・採用・教育を支援する「MedLead」も提供しています。

