トラブル対処
ドメインの更新を忘れるとどうなる?クリニックが気をつけたいこと
「ある日突然、ホームページが表示されなくなった」。原因を調べると、ドメインの更新を忘れていた。そんなお話を伺うことがあります。ドメインは、ホームページとメールの住所にあたるもので、年単位の更新が必要です。更新を忘れると、予約も問い合わせも止まってしまうおそれがあります。この記事では、更新を忘れた時に起きること、漏れが起きやすいパターン、院内で確かめておきたいことを、ITに詳しくない院長・事務長の方にもわかるように整理します。
ドメインとは、ホームページの「住所」です
ドメインとは、「○○clinic.jp」のような、ホームページやメールアドレスの住所にあたる文字列です。実際の場所(サーバー)とは別に、住所の名前を借りている形で、年単位で更新が必要です。ドメインを持ち続けるには、期限が来る前に更新の手続きと支払いをします。
更新を忘れると、ホームページが表示されなくなるだけでなく、そのドメインで使っているメールアドレス(例:info@○○clinic.jp)も使えなくなります。患者さんからの予約や問い合わせのメールが届かなくなるため、診療に直接かかわります。
だれが契約者かの確認はドメインの持ち主を確かめる記事で詳しく解説しています。更新の話をする前に、まず「自院のドメインは誰の名義で、どこで契約しているか」を押さえておくことが出発点です。
ドメインとサーバーは別の契約です
ホームページを置いておく場所(サーバー)の契約と、住所(ドメイン)の契約は別になっていることが多く、期限も請求先も異なります。どちらか一方の更新を忘れても、ホームページは見られなくなります。
更新を忘れると何が起きるか
ドメインの更新を忘れた場合の流れは、契約している会社(レジストラ・ドメインの取り扱い会社)によって細かく異なります。一般的には、期限の日を過ぎるとホームページが表示されなくなり、そのあとに一定の猶予の期間が設けられる場合があります。猶予の期間の長さや、その間に追加の費用がかかるかどうかは、契約先の決まりによります。
猶予の期間を過ぎてしまうと、元の持ち主でも取り戻せなくなる場合があります。その場合、同じ名前のドメインを第三者が取得できる状態になることもあり得ます。長年使ってきたドメインは、検索結果での評価や、紙のチラシ・名刺・看板に載せた住所としての価値があります。失った後に取り戻すのは大変です。
診療にかかわる影響としては、次のようなものがあります。
- ホームページが表示されない(患者さんが診療時間や場所を調べられない)
- ネット予約や問い合わせフォームが使えない
- ドメインのメールアドレスが届かない・送れない
- 検索で表示されなくなる期間が生じる
- 紙や看板に載せたアドレスが無効になる
ドメインそのものは、数千円程度から維持できるものが一般的です。更新漏れによる損失のほうが、はるかに大きくなります。
更新漏れが起きやすい3つのパターン
実際に「更新を忘れていた」というお話を伺う場面では、次の3つのパターンがよく見られます。
| パターン | よくある状況 | 防ぐための見直し |
|---|---|---|
| 案内メールが届かない | 制作会社の担当者個人のアドレスや、退職した人のアドレスに案内が届いている | 案内の宛先を、院内で受け取れるアドレスに変える |
| クレジットカードの期限切れ | 自動更新に登録したカードの有効期限が切れ、支払いができていない | カードの有効期限の日を、更新日とあわせて管理する |
| 誰が契約しているか不明 | 制作会社が自社名義で取得し、院側が契約内容を知らない | 契約者・請求先・更新日を一覧にして保管する |
特に自動更新は、便利な反面、設定を忘れたまま長年過ぎる点が落とし穴になります。自動更新に登録してあるから大丈夫と思っていても、カードの期限切れや、会社のサービス終了で止まっている場合があります。
また、制作会社に更新を任せている場合も、確認は院側の仕事です。連絡が取れなくなった時の対応は制作会社と連絡がつかなくなった時の対処をご覧ください。
今すぐ確かめたい:ドメイン更新のチェックリスト
次の項目を、院内で確かめてみてください。分からない項目があれば、そこが見直しのポイントです。
- 自院のドメインは何か(ホームページとメールの両方で使っている名前)
- ドメインを契約している会社はどこか
- 契約者の名義は、院(または院長)になっているか
- 次回の更新期限はいつか
- 自動更新は設定されているか、支払いのカードの期限はいつか
- 更新の案内メールは、院内の誰が受け取っているか
- ログインのIDとパスワードを、院内で保管しているか
契約先の管理画面にログインできれば、期限や自動更新の設定を自分で見られる場合が多いです。ログイン情報が分からない場合は、制作会社に問い合わせます。パスワードの保管についてはパスワード管理の記事も参考になります。
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更新を忘れてしまった時の対応の順番
もし「ホームページが突然表示されなくなった」場合は、焦らず、次の順番で確認します。原因はドメインの更新漏れだけとは限りません。まず切り分けをします。
- 表示されない原因を切り分けるドメインの期限切れ以外に、サーバーや証明書の問題も考えられます。ホームページが表示されない原因の記事の切り分けを見ながら確認します。
- 契約先の管理画面で期限を確認するドメインの契約先にログインし、有効期限と、今の状態(更新待ち・猶予中など)を確認します。
- すぐに更新の手続きをする猶予の期間中であれば、更新の手続きができる場合があります。費用や手続きは契約先によって異なるため、案内に従います。
- 復旧後に状態を確かめる更新が反映されるまで時間がかかる場合があります。ホームページとメールの両方が使えるかを確認します。
- 再発を防ぐ更新日・自動更新・案内メールの宛先を見直します。
猶予の期間を過ぎてしまった場合は、契約先に問い合わせて、取り戻せるかどうかを確認します。取り戻せない場合の対応には専門的な判断が必要になるため、制作会社や専門家に相談してください。
更新を忘れないための仕組みづくり
更新漏れは、個人の注意力に頼ると、いつか起きます。仕組みで防ぐ考え方が大切です。
- 更新期限を、院内の共有のカレンダーに入れる(期限の1か月前に予告が出るようにする)
- 案内メールは、特定の人でなく、院内で共有できるアドレスで受け取る
- 契約者・請求先・期限・連絡先を1枚の紙かファイルにまとめ、事務長と院長が見られるようにする
- 担当者が変わる時(退職・異動)の引き継ぎの項目に、ドメインの契約を入れる
- 複数年の更新を選べる場合は、更新の回数そのものを減らす
ホームページの保守を専門の会社に頼む場合でも、ドメインの更新を誰が確認するのかを、契約のうえで決めておくと安心です。保守の依頼先を決める観点はホームページの保守会社の選び方で解説しています。
同じ「期限のある契約」として、通信の暗号化に使う証明書にも更新が必要です。SSL証明書の期限切れの記事もあわせてご確認ください。
自院の契約状況が分からない時は
「どこで契約しているのか、いつが期限なのかも分からない」というお声は珍しくありません。外から確認できる範囲の状態は、HPドクターの無料の自動診断(/check)で調べられます。
契約の一覧づくりや、今の制作会社とのやり取りの整理に不安がある場合は、専門家による無料セカンドオピニオンもご利用いただけます。今の制作会社との契約はそのままで構いません。HPドクターは月額10,000円〜30,000円(税別)・初期費用0円・担当制で、緊急時は24時間受付です。無料セカンドオピニオンのお申込みからご相談ください。
ホームページにも、セカンドオピニオンを
今の制作会社との契約はそのままで、専門家が無料で詳しく確認し、「誰が何を直せばよいか」を制作会社にそのまま渡せる形でお送りします。
無料でセカンドオピニオンを受けるよくあるご質問
ドメインの更新は、何年ごとにするものですか?
契約の仕方によって異なります。1年ごとの契約が多いですが、複数年をまとめて更新できるものもあります。契約先の管理画面で期限を確認してください。
ドメインの契約者が制作会社になっていますが、問題ですか?
すぐに問題になるわけではありませんが、連絡が取れなくなった時に院側で手続きができない恐れがあります。契約者を院にできるか、制作会社に相談することをおすすめします。
自動更新にしておけば安心ですか?
便利ですが、登録しているカードの期限切れなどで止まる場合があります。自動更新でも、期限と支払いの状態を年に一度は確認してください。
ドメインが切れたら、メールも使えなくなりますか?
ドメインを使ったメールアドレス(例:info@自院のドメイン)は、ドメインが使えなくなると送受信ができなくなります。ホームページとメールの両方に影響します。
更新を忘れた場合、費用はいくらかかりますか?
契約先の決まりによります。猶予の期間に追加の手数料がかかる場合もあるため、契約先の案内で確認してください。
この記事は、クリニックのホームページの保守を担当する株式会社Canvi「HPドクター」編集部がまとめました。運営会社は、医療法人・医療系企業の営業・採用・教育を支援する「MedLead」も提供しています。


