更新・保守
ホームページの管理を院長以外に任せる時の決め方:範囲・権限・引き継ぎ
「ホームページのことは、結局いつも院長が見ている」。診療の合間にお知らせを書き換え、制作会社ともやり取りする、というお話をよく伺います。管理を一人で抱えていると、院長の不在中に休診のお知らせを出せなかったり、パスワードの場所が分からなくなったりします。一方で、何も決めずに誰かに任せると、かえって混乱が増えます。この記事では、任せる範囲の分け方、担当者と権限の決め方、人が替わる時の備えを、院長・事務長の方向けにまとめます。
院長がホームページの管理を、ずっと一人で抱えていませんか
「ホームページのことは、結局いつも院長が見ている」というクリニックは、少なくありません。診療の合間に、お知らせを書き換えたり、制作会社とやり取りしたり、というお話をよく伺います。
一人で抱えていると、次のような困りごとが起きやすくなります。
- 院長が不在の間に、休診のお知らせを出せない
- 院長しかパスワードや契約の場所を知らない
- 更新が後回しになり、古い情報が残る
- 万一のトラブルの時に、誰も状況を説明できない
そこで、管理の一部を院長以外の人に任せることを考えるようになります。ただ、「誰に」「どこまで」任せるかを決めずに渡してしまうと、かえって混乱が増えます。この記事では、任せる範囲の決め方と、渡す時の注意を整理します。
任せる前に、作業を書き出して3つに分ける
最初にやることは、人を決めることではなく、どんな作業があるのかを書き出すことです。書き出した作業を、次の3つに分けてみてください。
| 分類 | 内容の例 | 誰が持つか |
|---|---|---|
| 院長が決めること | 載せる内容の最終確認、契約の更新・解約、外部への依頼の可否 | 院長(またはそれに近い立場の人) |
| 院内の担当者の作業 | 休診・診療時間のお知らせ更新、月1回の表示確認、問い合わせの確認 | 事務長・受付の担当者など |
| 外部に頼む作業 | WordPressやPHPの更新、バックアップ、不具合の復旧 | 制作会社・保守会社 |
任せるのは「作業」であって、「責任の最終判断」ではないと考えると整理しやすくなります。院長が手放さなくてよいのは、決めることと、名義・契約の把握です。名義の確認はドメインの名義を確認する方法:開業時に作ったホームページは誰のもの?で解説しています。
任せることに不安を感じる院長は少なくありません。その時は、「やってもらう作業」と「確認する作業」を分けて考えてみてください。たとえば、休診のお知らせは担当者が下書きを作り、公開の前に院長が目で確認する、という形です。こうすると、日々の手間は減らしながら、載せる内容への責任は院長が持つことができます。
また、任せる人にとっても、「自分がどこまでやってよいのか」が明確なほうが安心して作業できます。範囲をあいまいにせず、紙一枚でよいので、院内で共有しておきましょう。
最後に、任せる体制は一度作って終わりではありません。診療体制やスタッフの顔ぶれが変わるたびに、担当者・権限・手順が今の院内に合っているかを見直しましょう。年に数回、決まった時期に見直すと、負担になりません。
担当者を決める手順と、権限の渡し方
作業を分けたら、担当者を決めます。次の図の順番で進めると、渡した後の混乱を減らせます。
- 主担当と代理を決める一人だけに任せると、その人が休んだり退職したりした時に止まります。主担当と代理の2人を決めます。
- 必要な権限だけを渡すお知らせの更新だけなら、その範囲の権限にとどめます。全部の設定を触れる権限は、渡す人を最小限にします。詳しくはホームページの管理画面に入れる人を見直すチェックリストをご覧ください。
- 人ごとにIDを分けるIDの使い回しは避けます。誰がいつ作業したかが分かり、退職時に止められます。
- 手順を一枚にまとめる「休診のお知らせの出し方」「困った時の連絡先」を一枚にまとめます。更新の記録の残し方はホームページの「更新履歴」を残しておく理由と方法も参考になります。
- 試しにやってもらい、見直す最初は院長が横で確認しながら、1〜2回やってもらいます。その後、困った点を手順に反映します。
ポイント
任せる範囲は、あとから広げられます。最初は狭く渡し、慣れてきたら広げるほうが、安全に続けられます。
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任せる時に決めておきたい、院内のルール
担当者に任せた後も、院内で共有しておきたいルールがあります。細かく作り込む必要はありませんが、次の点だけは決めておくと安心です。
- 公開前の確認:大切な変更(診療時間・休診・料金に関わる表現)は、院長か指名した人が確認してから出す
- パスワードの持ち方:共有のメモやチャットに書かない。保管場所を一つ決める。ホームページのパスワード管理:院内で誰が持っておくべきかも参考になります
- 困った時の連絡先:制作会社・保守会社の連絡先と、緊急時の連絡方法を、担当者も持つ
- 医療広告の確認:表現に迷う時は、勝手に判断せず、院長や専門家に確かめる。医療広告ガイドラインとホームページ:更新や修正の時に気をつけたい表現に、考え方をまとめています
法律や広告表現の解釈に関わることは、一般的な考え方にとどめ、専門家や所管の保健所等にご確認ください。
人が替わる時に、困らない仕組みにしておく
担当者に任せる最大の弱点は、その人が替わる時です。引き継ぎがないまま退職すると、パスワードも手順も分からなくなります。
| 場面 | 備え |
|---|---|
| 担当者が退職・異動する | IDを停止し、引き継ぎの内容を一枚にまとめる。詳しくはスタッフが退職した時に、ホームページ側でやっておくこと |
| 担当者が長期で休む | 代理の人が、最低限の更新(休診のお知らせなど)をできるようにしておく |
| 外部の会社が替わる | 権限と引き継ぎを整理し、名義・契約を院長が把握しておく |
すべてを院内で完結させようとせず、任せる部分と外部に頼む部分を分けるのも、現実的な考え方です。任せる範囲の線引きについては、ホームページの保守は自分でやる?外注する?クリニックの判断基準もご覧ください。
HPドクターでは、無料の自動診断で、ホームページの外から見える範囲の状態を確かめられます。誰にどこまで任せるか、権限や手順をどう整えるかに迷った時は、専門家による無料のセカンドオピニオンでご相談いただけます。今の制作会社との契約はそのままで構いません。
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無料でセカンドオピニオンを受けるよくあるご質問
誰に任せるのがよいですか?
更新の頻度が高い作業なら、事務長や受付の担当者など、日常的にホームページに触れる人が向いています。ただし主担当と代理の2人にしておくと、不在時にも止まりません。
院長が手放してはいけないことはありますか?
載せる内容の最終判断と、ドメインやサーバーなど契約・名義の把握は、院長が持つのが安心です。実際の作業は任せて構いません。
スタッフに管理画面の全部の権限を渡してもよいですか?
必要な範囲に絞るのがおすすめです。お知らせの更新だけなら、その範囲の権限にとどめ、慣れたら広げていきます。
任せた人が辞めてしまったらどうなりますか?
IDを停止し、引き継ぎの一枚の資料から次の担当者へつなぎます。あらかじめ代理の人を決めておくと、慌てずに済みます。
保守会社に任せるのと、院内の担当者に任せるのは、どう分ければよいですか?
お知らせの更新など日常の作業は院内、WordPressやPHPの更新・バックアップ・復旧などは外部、という分け方が現実的です。迷う時はご相談ください。
この記事は、クリニックのホームページの保守を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。運営会社は、医療法人・医療系企業の営業・採用・教育を支援する「MedLead」も提供しています。


