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保守の頼み方・選び方

開業前に決めておきたい、ホームページの名義と管理の分担

公開 2026年10月22日 約5分で読めます

開業の準備は、決めることが山ほどあります。ホームページは「制作会社にお任せ」にしがちですが、名義や管理の分担を最初に決めておかないと、数年後に「誰も契約内容を知らない」という状況になることがあります。この記事では、開業前の段階で決めておきたい、ドメインとサーバーの名義、院内の窓口、制作会社への確認項目を、ITに詳しくない院長・事務長の方にも分かるように整理します。

開業準備の中で、ホームページが後回しになりやすい理由

開業の準備は、内装、医療機器、スタッフの採用、届出など、決めることが山ほどあります。そのなかで、ホームページは「制作会社にお任せ」にしがちです。ただ、名義や管理の分担を最初に決めておかないと、開業後に困る場面が出てきます。

たとえば、制作会社の名義でドメインやサーバーを契約していて、のちに連絡が取れなくなった時に、院側で手続きができない。あるいは、担当者が替わって、管理画面のパスワードが誰も分からない。こうしたお話は、開業から数年たってから伺うことが少なくありません。

この記事では、開業前の段階で決めておきたい名義と分担を、チェックリストと表で整理します。制作会社に依頼する時、そのまま質問に使えます。承継開業の場合は、承継開業でホームページを引き継ぐ時のチェックリストも参考になります。

最初に決めると、あとで楽です

名義や管理の分担は、ホームページが公開されてから変えようとすると、手続きや調整が増えます。制作の契約を結ぶ前に決めておくのがおすすめです。

決めておきたいのは「名義」と「分担」の2つ

開業前にそろえたいのは、大きく2つです。1つは、契約や管理画面の名義(誰のものか)。もう1つは、日々の仕事の分担(誰が何をするか)です。

開業前に決めておく名義と分担を示す表です。ドメインとサーバーは院または院長の名義にして更新の確認は事務長が担い、管理画面は人ごとにアカウントを分け、日々の更新と保守は制作会社または保守会社が担当して院内の連絡窓口を1人決めます。
開業前に決めておく、名義と分担の一例

名義については、ホームページの住所にあたるドメインと、置き場所にあたるサーバーが重要です。この2つが院の名義になっていると、制作会社が替わっても、ホームページを引き継げます。ドメインの持ち主の確認はドメインの持ち主を確かめる記事で解説しています。

分担については、「更新を誰が頼むか」「トラブルの時に誰に連絡するか」を決めておくことです。院内では、窓口を1人決めておくと、制作会社との連絡がスムーズになります。

制作会社に依頼する前に確認したい項目

契約を結ぶ前に、次の項目を制作会社に確認します。聞くのは失礼ではなく、あとからの行き違いを防ぐための大切な手順です。

確認することなぜ大切か
ドメインとサーバーの名義は誰か院側で手続きできるか、将来の引き継ぎに影響するため
管理画面のログイン情報は渡してもらえるか院が把握していないと、緊急時に動けないため
公開後の更新・保守は契約に含まれるか公開して終わりではなく、更新が必要なため
PHPやWordPressの更新は誰が行うか更新が止まると、弱点が残ったままになるため
連絡がつかなくなった時の窓口はあるか制作会社の都合で連絡が取れなくなる場合に備えるため
解約する時のデータの受け渡し制作会社を替える時に、データを持ち出せるか

2026年10月にはPHP(ホームページを動かすためのプログラムの言語)の深刻な弱点が見つかり、IPA(情報処理推進機構)の注意喚起(2026年10月21日)が出ました。開業して間もないホームページでも、PHPの更新を誰が行うかは重要な確認事項です。くわしくは2026年10月のPHPの脆弱性についての記事をご覧ください。

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開業前の準備:担当を決めるための手順

院内の準備も進めましょう。次の手順で、名義と分担を一覧にしておくと、開業後に役立ちます。

  1. 契約の一覧表をつくるドメイン、サーバー、メール、予約システム、アクセス解析などを一覧にし、契約先・名義・期限・費用・請求先を書き込みます。
  2. 院内の窓口を1人決める事務長または院長が窓口になり、制作会社や保守会社との連絡を担当します。不在時の代わりの人も決めておきます。
  3. ログイン情報の保管場所を決める管理画面や契約先のログイン情報は、院内で決めた場所に保管します。付箋に書いて机に貼るのは避けます。
  4. 定期の確認日を決める年に数回、更新日と契約の状態を確認する日をカレンダーに入れます。
  5. 担当者が変わる時のルールを決めるスタッフの入れ替えがあった時に、ログインできる人やパスワードを見直す手順を決めます。

パスワードの保管と共有の考え方は、パスワード管理の記事で詳しく解説しています。

医療広告のルールにも早めに目を向けておく

開業時のホームページは、診療内容や院長の経歴などを載せるため、医療広告のルールにも配慮が必要です。詳しくは医療広告ガイドラインとホームページの記事で整理していますが、厚生労働省の医療広告ガイドラインに沿って内容を考え、迷う表現は所管の保健所等にご確認ください。

ホームページの内容を、誰が確認して、誰が公開の判断をするのかも、分担の一部です。制作会社が内容を作って公開まで進めるのか、院内で確認を挟むのか、最初に決めておきましょう。

また、問い合わせフォームや予約の仕組みで患者さんの情報を扱う場合は、個人情報の扱いにも配慮が必要です。一般的な考え方は問い合わせフォームと個人情報の記事にまとめています。法律にかかわる判断は、専門家にご確認ください。

開業後に見直したい4つのタイミング

名義と分担は、一度決めたら終わりではありません。次のタイミングで見直します。

  • 開業から半年後:実際に更新を頼んでみて、窓口と連絡の仕方が合っているかを確かめます。
  • 担当者や制作会社が替わる時:名義・ログイン情報・更新日を引き継げているかを確認します。
  • 診療内容や診療時間を変える時:ホームページの更新を誰が行うかを再確認します。
  • 年に一度:契約の一覧表と、実際の請求を見比べて、抜けがないかを確かめます。

ホームページの保守は、保守が必要な理由の記事でも解説している通り、公開後も続く仕事です。名義と分担の仕組みが整っていれば、保守の依頼先を選ぶ時にも、判断しやすくなります。保守会社の選び方は保守会社の選び方の記事をご覧ください。

名義や分担に不安がある時は:無料の自動診断とセカンドオピニオン

「制作会社と決めた内容が、これで十分なのか分からない」「すでに公開しているが、名義がどうなっているか不明」という場合は、現状を確認することから始めましょう。HPドクターの無料の自動診断(/check)では、ホームページのアドレスから、外から分かる範囲の状態を確認できます。

契約や名義、更新の分担について第三者の目で確認したい場合は、専門家による無料セカンドオピニオンをご利用ください。今の制作会社との契約はそのままで構いません。HPドクターは月額10,000円〜30,000円(税別)・初期費用0円・担当制で、緊急時は24時間受付です。無料セカンドオピニオンのお申込みから、お気軽にご相談ください。

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今の制作会社との契約はそのままで、専門家が無料で詳しく確認し、「誰が何を直せばよいか」を制作会社にそのまま渡せる形でお送りします。

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よくあるご質問

開業前のホームページは、いつから準備すればよいですか?

開業の届出や内装の準備と並行して、早めに動き出すのがおすすめです。制作には内容の確認や写真の準備が必要なため、余裕を持って進めてください。

ドメインは院長個人の名義と、医療法人の名義のどちらがよいですか?

運営の形によって異なります。ホームページを長く使う前提で、将来の引き継ぎがしやすい名義を選びます。迷う場合は、税理士や制作会社にご相談ください。

制作会社にドメインやサーバーをすべて任せても問題ありませんか?

任せること自体は可能ですが、名義と請求先は院側で把握しておくことをおすすめします。連絡が取れなくなった時に備え、ログイン情報も院内で保管してください。

開業後すぐに保守は必要ですか?

公開した直後から、PHPやWordPressなどの更新は必要になります。制作費に保守が含まれているか、別契約かを、契約前に確認してください。

開業準備で忙しく、確認する時間がありません。

一覧表をつくる作業は、制作会社への質問に使うだけでも十分です。分からない部分は、専門家に確認してもらう方法もあります。

この記事は、クリニックのホームページの保守を担当する株式会社Canvi「HPドクター」編集部がまとめました。運営会社は、医療法人・医療系企業の営業・採用・教育を支援する「MedLead」も提供しています。