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承継開業でホームページを引き継ぐ時のチェックリスト

公開 2026年10月22日 約6分で読めます

既存のクリニックを引き継ぐ承継開業では、診療所の設備や患者さんとのつながりに加えて、ホームページも大切な引き継ぎ対象です。ただ、承継のあとに「ログインできない」「契約が誰の名義か分からない」と困るお話を、よく伺います。この記事では、承継開業でホームページを引き継ぐ時に確認したい、契約と名義、ログイン情報、ホームページの状態、院名や診療情報の更新を、ITに詳しくない方にも分かるように整理します。

承継開業とホームページ:何を引き継ぐのか

既存のクリニックを引き継いで開業する承継開業では、診療所の建物や設備、患者さんとのつながりに加えて、ホームページも大切な引き継ぎ対象になります。長年続いたクリニックのホームページは、検索結果での表示や、患者さんの信頼を支える資産です。

ただ、ホームページは目に見える部分だけでなく、契約や管理の情報までそろって引き継げて初めて、使い続けられます。承継のあとに「ログインできない」「更新できない」「誰の契約か分からない」と困る場面を、よく伺います。

この記事では、承継開業でホームページを引き継ぐ時に確認したい項目を、チェックリストと手順で整理します。なお、承継の契約そのものについては、税理士や弁護士などの専門家にご確認ください。

承継開業でホームページを引き継ぐ時の4つの確認を示す図です。契約の把握、ログイン情報、中身の確認、院名と情報の更新の4つで、承継の前に売り手と買い手の双方で確認します。
引き継ぎで確認したい4つのこと

まず確認したい:契約と名義

最初に、ホームページを支えている契約を一覧にします。承継の前に、売り手の先生と買い手の先生の双方で確認できるとスムーズです。

確認する契約確認すること
ドメイン(住所)契約先、名義、期限、更新の方法。ドメインの持ち主の確認を参照
サーバー(置き場所)契約先、名義、期限、費用。サーバー契約の記事を参照
制作・保守の契約制作会社や保守会社との契約の有無、内容、解約の条件
予約・問い合わせの仕組みネット予約や問い合わせフォームの契約先と、通知の届き先
ドメインのメール院のメールアドレスの契約先と、使っている人

特に、名義が前の院長や制作会社になっている場合は注意が必要です。引き継いだあとに、名義の変更や、新しい院長の名義での再契約が必要になることがあります。手続きは契約先ごとに異なるため、早めに問い合わせます。

ホームページを引き継ぐ側の先生は、「引き継げるもの」と「新しく契約し直すもの」を分けて考えると整理しやすくなります。

ログイン情報と連絡先の引き継ぎ

次に、管理画面や契約先のログイン情報です。ホームページの更新は、管理画面にログインして行います。ログイン情報が引き継げなければ、診療時間の変更さえできません。

  • ホームページの管理画面(WordPressなど)のアドレスとログイン情報
  • ドメイン・サーバー契約先のログイン情報
  • メールの管理画面とパスワード
  • 制作会社・保守会社の担当者の連絡先
  • 予約システムや問い合わせフォームの管理画面

引き継ぎのあとは、前の院長や担当者が使っていたパスワードを変更します。承継前に関わっていた人が、そのままログインできる状態にしておくのは避けたいところです。パスワードの考え方はパスワード管理の記事をご覧ください。

管理画面にログインできなくなった時の対応は、WordPressの管理画面に入れなくなった時の対処法で解説しています。また、管理画面の入口を守る方法として、二段階認証の記事もご参照ください。

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ホームページの中身と状態を確かめる

契約とログイン情報がそろったら、ホームページそのものの状態を確かめます。承継前のホームページが、長く更新されていないケースもあります。

  1. PHPとWordPressの版を確認するPHP(ホームページを動かすプログラムの言語)やWordPress(更新のための仕組み)が、サポート期間内の版かを確かめます。PHP 8.1以前はサポートが終了しており、公式の修正版がありません。
  2. 追加機能(プラグイン)の更新状況を確認する使われていない追加機能が残っていないか、更新されていない追加機能がないかを見ます。
  3. 控え(バックアップ)の有無を確認する最近の控えがあるか、どこに保管されているかを確かめます。バックアップの取り方の記事が参考になります。
  4. 問い合わせフォームの届き先を確認する問い合わせが、前の院長のメールに届いたままになっていないかを、実際に送信して確認します。お問い合わせが届かない時の確認も参考にしてください。
  5. 通信の暗号化の状態を確認するアドレス欄の鍵マークが表示されているか、証明書の期限はいつかを確認します。

2026年10月にはPHPの深刻な弱点についてIPA(情報処理推進機構)の注意喚起(2026年10月21日)が出ています。古いホームページを引き継ぐ場合は、PHPの更新状況の確認が特に重要です。詳しくは2026年10月のPHPの脆弱性についての記事をご覧ください。

院名・院長名・診療情報の更新

承継では、院長が替わる、院名が変わる、診療時間が変わるなど、ホームページの内容を更新する場面があります。更新の際は、次の点を確認します。

  • 院長名、経歴、写真の差し替え
  • 診療時間・休診日・診療内容
  • 住所・電話番号・地図
  • 院名を変える場合の、ホームページ・看板・名刺・紹介サイトの表記の統一
  • ホームページ内の古い情報(前の院長の挨拶文など)の整理

診療内容や経歴の掲載は、医療広告のルールにも関わります。厚生労働省の医療広告ガイドラインに沿って内容を確認し、迷う表現は所管の保健所等にご確認ください。詳しくは医療広告ガイドラインとホームページの記事で整理しています。

また、検索結果や地図サービスに表示される情報も、見直しの対象です。ホームページを直しても、外部の表示が古いままだと、患者さんが迷います。

引き継ぎ後の運用:誰が何をするか

承継のあとは、ホームページの運用を新しい体制で整えます。開業前の準備と共通する部分も多いため、開業前に決めたい名義と分担の記事も参考になります。

項目決めておくこと
名義ドメイン・サーバーを、新しい院長(または法人)の名義にできるか
窓口院内で、制作会社や保守会社との連絡を担当する人
更新診療時間などの変更を、誰が・どのように頼むか
保守PHPやWordPressの更新を、誰が・いつ行うか
確認期限・請求・ログイン情報を、定期的に確認する日

前の院長が使っていた制作会社や保守会社を引き続き使うか、替えるかは、引き継ぎの内容や費用を見て決めます。替える場合の考え方は保守会社の選び方をご覧ください。

引き継ぎで不安がある時は:無料の自動診断とセカンドオピニオン

「承継するホームページが、どんな状態なのか分からない」という場合は、まず外から見える範囲を確認しましょう。HPドクターの無料の自動診断(/check)では、ホームページのアドレスから、通信の暗号化やPHPなどの状態の目安を確認できます。

契約の整理や、引き継ぐホームページの状態を第三者の目で確かめたい場合は、専門家による無料セカンドオピニオンをご利用ください。今の制作会社との契約はそのままで構いません。HPドクターは月額10,000円〜30,000円(税別)・初期費用0円・担当制で、緊急時は24時間受付です。無料セカンドオピニオンのお申込みから、お気軽にご相談ください。

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よくあるご質問

承継開業で、ホームページは必ず引き継ぐべきですか?

引き継ぐかどうかは、状態や方針によります。検索結果での表示や、地域での知名度を活かせる場合もあれば、作り直したほうがよい場合もあります。まず状態を確認してから判断してください。

前の院長が契約した制作会社とは、契約を続ける必要がありますか?

契約の内容次第です。引き継ぐのか、解約するのかは、契約書で条件を確認し、必要に応じて専門家にご相談ください。

ドメインの名義を変更できますか?

契約先によって手続きが異なります。名義変更ができるか、費用がかかるかを、契約先に確認してください。

承継の前に、ホームページの確認はいつすればよいですか?

承継の契約を結ぶ前から、売り手の先生の了承を得たうえで確認できると理想です。引き継ぎの項目を、承継の打ち合わせに加えておくと安心です。

院名が変わる場合、ホームページのアドレスも変えますか?

変えるかどうかは、検索結果への影響や、使い続けるかどうかで判断します。変更する場合は、古いアドレスから新しいアドレスへ案内する設定が必要なため、制作会社にご相談ください。

この記事は、クリニックのホームページの保守を担当する株式会社Canvi「HPドクター」編集部がまとめました。運営会社は、医療法人・医療系企業の営業・採用・教育を支援する「MedLead」も提供しています。