セキュリティ・弱点
問い合わせフォームに届いた情報の保管と削除、院内での考え方
ホームページの問い合わせフォームから届いたメールは、読んで返信したら、それで終わりと思っていませんか。実は、フォームに入力された名前や連絡先、相談内容は、メールの受信箱だけでなく、ホームページの裏側のデータ置き場にも残っていることがあります。残っていること自体が問題なのではなく、「どこに、いつまで残っているのか」を医院が把握していないことが、心配のもとになります。この記事では、問い合わせ情報の保管場所を確かめる方法と、保管と削除のルールの決め方を、ご説明します。
フォームの情報は、思わぬ場所に残っています
患者さんがフォームに入力した内容は、送信ボタンを押した後、いくつかの場所を通ります。どこに控えが残るかは、ホームページの作り方によって違います。代表的な保管場所は、次のとおりです。
| 場所 | 残るもの | 気づきにくい点 |
|---|---|---|
| 院内のメール | 届いた問い合わせの全文 | 古いメールが受信箱に何年も残りがち |
| ホームページの管理画面 | フォームの送信履歴 | 管理画面を開かないと存在に気づかない |
| サーバーのメールの控え | 送信されたメールの控え | 制作会社の設定次第で残る |
| 外部のフォーム部品 | 入力された内容 | 契約が切れても情報が残ることがある |
| スタッフの端末や転送先 | 転送されたメール | 退職した人の転送先が残っていることがある |
お問い合わせが届かない時の確認については「クリニックのホームページにある「お問い合わせ」が届かない時の確認ポイント」で、フォームの仕組みを説明しています。今回は、届いた後の「保管」に焦点を当てます。
「いつまで持つか」を決めておく意味
問い合わせ情報には、お名前、連絡先、場合によっては症状や相談内容が含まれます。必要がなくなった情報を持ち続けると、万一ホームページや端末に問題が起きた時に、影響が及ぶ範囲が大きくなります。
ただし、「いつまで保管しなければならない」「いつ削除しなければならない」という期間を、この記事で一律にお示しすることはできません。医院の運用や、個人情報の取り扱いにかかわる決まりによって考え方が変わるためです。期間や責任の範囲については、専門家にご確認ください。院内のルールを決める時の、一般的な考え方をお伝えします。
- 何のために受け取る情報かを決める(返信のため、予約の調整のため、など)
- その目的が終わった情報は、一定の期間で整理することを決める
- 整理する担当者と時期を決める(例:毎月、または四半期ごと)
- 整理した日付と対象を、簡単に記録する
- 診察や契約につながった情報は、別の正式な記録に移してから整理する
プライバシーポリシーとの整合
ホームページに載せているプライバシーポリシーに書いてある取り扱いと、実際の運用がずれていないかも確かめましょう。書き方の考え方は「クリニックのプライバシーポリシー、ホームページには何を書く?」で整理しています。
保管場所を洗い出す手順
まずは、今どこに情報が残っているのかを、次の順番で確かめてみましょう。専門的な操作は必要ありません。分からない部分を制作会社や保守会社に質問するための、整理の作業です。
- フォームの宛先を確かめる問い合わせが、誰のメールアドレスに届いているかを確認します。複数のスタッフに転送されていないかも見ます。
- 管理画面に送信履歴があるか確かめるホームページの管理画面に、フォームの送信履歴を保存する機能があるかどうかを、制作会社に聞きます。
- 外部のフォーム部品を使っているか確かめるフォームが、別の事業者の部品で作られている場合は、そちらにも情報が残っていないかを確認します。
- 古いメールの残り方を見る受信箱や、スタッフの端末に、数年前の問い合わせが残っていないかを見ます。
- 一覧にまとめる場所、残る内容、担当者を表にして、院内で共有します。
フォームのスパム対策や、フォーム自体の安全面については「問い合わせフォームの個人情報、守る仕組みの確認点」もご覧ください。
制作会社・保守会社に確認しておきたいこと
裏側の仕組みは、医院では見えない部分です。次の質問を、メールなど記録に残る形で投げかけておくと、後から「聞いていない」「言った」という行き違いを避けられます。
- フォームに入力された内容は、メール以外のどこかに保存されていますか
- 保存されている場合、保存の期間はどうなっていますか
- 不要になった情報を削除する方法と、削除を頼める窓口はどこですか
- バックアップの中にも、フォームの情報は含まれていますか
- 制作会社や保守会社を変える時に、これらの情報はどう扱われますか
バックアップの考え方は「ホームページのバックアップ、クリニックは何を取っておくべき?」でご紹介しています。バックアップにも問い合わせ情報が含まれることがあるため、保管と合わせて考えるのが安心です。
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決めたことを続けるために
保管と削除のルールは、決めただけでは続きません。担当者が替わった時に引き継げるよう、「年に数回、見直す日」をカレンダーに入れておくと続けやすくなります。年間の点検の組み込み方は「ホームページの年間の点検カレンダーを作る方法」にまとめています。
HPドクターは、クリニックのホームページの保守をお引き受けするサービスで、月額10,000円〜30,000円(税別)・初期費用0円です。担当者がつき、緊急時は24時間受付です。今の制作会社との契約はそのままでも大丈夫です。フォームの裏側にどんな情報が残っているのか不安な方は、専門家による 無料セカンドオピニオン で、一緒に整理することもできます。
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無料でセカンドオピニオンを受けるよくあるご質問
問い合わせの情報は、返信したらすぐ削除したほうがよいですか。
一律には言えません。目的が終わった情報を整理するという考え方が基本ですが、期間や扱いは医院の運用や決まりによって異なります。専門家にご確認のうえ、院内のルールとして決めておくことをおすすめします。
フォームの送信履歴が、ホームページ側に残っているか知るにはどうすればよいですか。
管理画面にフォームの履歴を見られる項目があるかを確かめるか、制作会社に「メール以外に保存していますか」と質問してください。
退職したスタッフのメールに、問い合わせが転送されたままです。
転送の設定を外し、受け取り先を整理してください。スタッフの退職時にホームページ側でやることは「スタッフが退職した時にホームページ側でやること」の記事にまとめています。
バックアップにも問い合わせ情報が入っていますか。
ホームページの作り方によっては含まれます。バックアップの保存期間とあわせて、制作会社や保守会社に確認しておくと安心です。
保管の方法に不安があります。どこに相談すればよいですか。
まずは制作会社や保守会社に確認してください。分からない点が多い場合は、HPドクターの無料セカンドオピニオンでもご相談いただけます。
この記事は、クリニックのホームページの保守を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。運営会社は、医療法人・医療系企業の営業・採用・教育を支援する「MedLead」も提供しています。


