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保守の頼み方・選び方

ホームページの引き継ぎ資料に入れておきたい項目

公開 2026年11月2日 約5分で読めます

「ホームページのことは、前の担当の方しか分からなくて」。事務長が替わった時や、制作会社を変える時に、このようなお話をよく伺います。ホームページは毎日触るものではないため、やり方や契約の中身が、特定の人の頭の中だけに残りがちです。引き継ぎ資料は、そのような状態を防ぐためのA4数枚のメモです。この記事では、ITに詳しくない方でも作れるよう、入れておきたい項目と、あえて書かないほうがよい情報、作り方と見直しの頻度を順にご説明します。

なぜ「引き継ぎ資料」が必要なのか

ホームページは、開業時に作って終わりではなく、診療時間の変更やお知らせの更新、契約の更新など、年に何度か手を入れる場面があります。その「何度か」の間隔が空くほど、前回のやり方を覚えている人は減っていきます。担当のスタッフが退職した、制作会社の担当者が替わった、といった出来事が重なると、誰も全体を把握していない状態になります。

そうなった時に困りやすいのは、次のような場面です。ドメイン(ホームページの住所にあたるもの)の更新の連絡が誰に届いているか分からない。管理画面に入れる人がいない。トラブルの時にどこへ連絡すればよいか分からない。いずれも、平常時には問題になりませんが、起きた時に判断が止まってしまいます。

引き継ぎ資料は、立派な冊子である必要はありません。「何が、どこにあって、誰に聞けばよいか」が書かれていれば十分です。担当が替わる時だけでなく、院長ご自身が久しぶりに確認する時にも役に立ちます。

資料は「担当者のため」だけではありません

制作会社や保守会社を変える時、新しい会社にホームページの全体像を伝える資料としても使えます。口頭の説明だけに頼らず、書いて残しておくと、行き違いが減ります。

入れておきたい4つの柱

項目を思いつくままに並べると、かえって読みづらくなります。次の4つの柱に分けて整理すると、抜けが少なくなります。

柱書いておく内容の例確認先の目安
契約と名義ドメイン・サーバーの契約先、名義人、更新日、支払い方法契約書、請求の通知、制作会社への確認
管理画面の入り方管理画面のアドレス、入れる人の一覧、入る時の約束事制作会社、管理画面のユーザー一覧
連絡先と担当制作会社・保守会社の窓口、緊急時の連絡先、院内の担当者契約書、メールの署名、保守の案内
更新の手順と履歴よくある更新の流れ、過去の変更の記録、頼む時の伝え方更新の履歴、メールのやり取り
ホームページの引き継ぎ資料に入れておきたい項目の図です。契約と名義、管理画面の入り方、連絡先と担当、更新の手順と履歴の4つの柱で整理し、パスワードそのものは資料に書かない注意を添えています。
引き継ぎ資料に入れておきたい4つの柱

それぞれの中身は、次の章で順に見ていきます。最初から完璧に埋める必要はありません。「分からない」と分かったことも、資料に残す価値があります。空欄のまま「要確認」と書いておけば、次に確かめる人の手がかりになります。

柱ごとに書いておきたいこと

契約と名義では、ドメインとサーバーそれぞれについて、契約している会社の名前、名義が医院か制作会社か個人か、更新の時期、更新の通知がどのメールアドレスに届くか、を書きます。名義の確認が特に大切です。名義が個人や制作会社になっている場合は、そのこと自体を資料に残しておきます。名義の考え方は、ドメインの名義と契約先を確かめる方法で整理しています。

管理画面の入り方では、アドレスと、入れる人の名前(役割)を書きます。ここにパスワードそのものは書きません。パスワードは、決めた人だけが管理するのが一般的な考え方です。持ち方については、ホームページのパスワード管理、院内で誰が持っておくべき?をご覧ください。

連絡先と担当では、制作会社や保守会社の窓口、電話やメールの連絡先、休日や夜間の連絡方法、院内で窓口になる人を書きます。契約書に緊急時の対応が書かれている場合は、その箇所の場所も添えておくと便利です。

更新の手順と履歴では、「診療時間を変える時は、この方法で、この人に頼む」といった、よくある更新の流れを一言ずつ書きます。過去に行った変更は、ホームページの「更新履歴」を残しておく理由と方法のように記録しておくと、そのまま資料の一部になります。

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資料に書かないほうがよい情報

引き継ぎ資料は、人から人へ渡すものです。そのため、書いてはいけない情報もあります。いちばん大切なのは、パスワードそのものを書かないことです。資料が転送されたり、印刷されて机に置かれたりした時に、そのまま入口の鍵が漏れてしまうからです。

  • パスワードや、二段階認証の確認コード
  • クレジットカード番号や口座番号など、支払いの詳細
  • 患者さんの個人情報(問い合わせフォームの内容など)
  • スタッフ個人の私物の連絡先(必要な場合は、院の代表の連絡先にとどめる)

パスワードの代わりに、「どこに保管してあるか」「誰が管理しているか」だけを書いておきます。保管の方法は院ごとに異なりますが、資料とは別の場所に置く、というのが基本の考え方です。

資料の置き場所にも気をつけます

誰でも見られる共有の場所に置くと、内容が思わぬ人に見られることがあります。見てよい人を決めて、その人だけが開ける場所に置きましょう。

作り方と、見直しの頻度

初めて作る時は、次の流れが無理なく進められます。

  1. ひな形を用意する4つの柱を見出しにして、A4一枚から始めます。
  2. 分かる範囲で埋める契約書やメールを見ながら、書ける項目から埋めます。
  3. 分からない項目を洗い出す空欄は「要確認」と書き、制作会社や保守会社に尋ねる質問を決めます。
  4. 確認して、書き足す返ってきた答えを資料に反映し、日付を入れます。
  5. 置き場所と見てよい人を決める資料の保管場所と、見られる人を決めて共有します。

見直しの目安は、年に一度と、担当者が替わった時、契約を更新した時です。ホームページの年間の点検カレンダーに「引き継ぎ資料の見直し」を一行入れておくと、忘れにくくなります。

なお、引き継ぎ資料の作り方や、今の制作会社との関わり方に迷う時は、無料のセカンドオピニオンもご利用いただけます。今の制作会社との契約はそのままで、第三者の目で状況を整理することができます。資料づくりと合わせて、ホームページの現状を知りたい場合は、無料の自動診断をお使いください。

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よくあるご質問

引き継ぎ資料は、どのくらいの分量が目安ですか?

A4で2〜3枚程度で十分です。大切なのは分量ではなく、契約・管理画面・連絡先・更新の手順の4つがひと通り書かれていることです。

制作会社に、資料の作成を頼んでもよいですか?

頼むことは可能です。ただし、契約の範囲に含まれるかどうかは会社によって異なりますので、まず「資料にまとめたいので、必要な情報を教えてください」と聞いてみるのがよいでしょう。

パスワードを書かないと、引き継ぎができないのでは?

パスワードは資料とは別の方法で、決めた人から決めた人へ渡すのが一般的な考え方です。資料には、保管場所と管理者だけを書いておけば、引き継ぎには支障ありません。

内容が分からない項目だらけです。作ってよいのでしょうか?

もちろん作って構いません。分からない項目を「要確認」として残すこと自体が、現状の把握につながります。確認した内容は、後から書き足せます。

この記事は、クリニックのホームページの保守を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。運営会社は、医療法人・医療系企業の営業・採用・教育を支援する「MedLead」も提供しています。